はじめに
ドキュメンタリー作品でNetflixの右に並ぶものはないほど高い質を提供しています。
どのテレビ番組のドキュメンタリーよりも専門性が高く、その幅は多岐にわたります。
僕ももともと映画が好きだった人でしたが、同時にドキュメンタリー作品も観てきた。多くの映画を観る中でたまにという感じでしたが、Netflixに登録してからその本数は間違いなく増えました。
そんな、僕が今回、Netflixで9月9日より配信された『監視資本主義:デジタル社会がもたらす光と影』を観てみた所感をまとめたいと思います。
なお、ビジュアルポスターは以下になります。(https://filmdaily.co/news/the-social-dilemma/より引用)
本作の概要
SNS(ソーシャルネットワーキングサービス)の普及に伴い、多くの問題が出てきました。
フェイクニュースや社会の二極化やプロパガンダによる情報操作等々です。
そんな問題に対して、twitterやfacebookやgoogleなど名だたるテクニカル会社に勤めた経験のある優秀な方々が実際の現状や、サービスの裏側の知見をもとに語っていきます。
作品を観てみて、今、思うこと
テクノロジーの進化とともにサービスも進化し続け、止まるところのないこの進化に対して、常に追い続け、サービスに飲まれる前に一度立ち止まって考えられる作品になっています。
一度SNSに、とういうか、スマホに対して考えるよい機会になります。
人間は人と繋がりたいという基本的欲求があり、SNSはそれを刺激し、依存させてしまいます。実際に欲求はドーパミンの分泌に直結しているという科学的根拠もあり、「いいね」が来ると心地よい快楽に陥り、病みつきになっていき次第にはスマホ依存症になっていくわけです。
一方で、傷つきやすい10代にも誹謗中傷などのリスクと向き合わせることになり、依存症になり、さらには直接会ったことのないよくも分からない人間に傷つけられ、時間を無駄に使っていくことになります。
スマホは人類の発明したとても画期的なものです。使い方次第では作業効率を極限まで高めることができます。しかし、これから5Gの時代が来てより恐ろしい量の情報が日常に流入してくることになります。本作でも説明がありますが、コンピュータの情報処理能力は1960年代と比較して現在1兆倍にまで膨れあがっています。当然ながら人間の脳の進化なんてほぼしていませんから、情報過剰に陥ることは目に見えています。
この他にもこの作品ではSNSに伴う問題を多く上げています。実際にそのサービスの作成に携わった人たちの言葉なのでとても説得力があり、とても意味があります。
作品を観てみて、これからのSNSの向き合い方について思うこと
僕もtwitterはやっています。しかし、ジャンク情報に踊らされている自分がいるのも自覚しています。
特にコロナの時はSNSからいったん離れないとまずいなと思うほどでした。そしてtwitterの投稿にいいねがつくと嬉しいですし、つかないと悲しい気持ちになります(笑)。ここら辺を考えると僕も十分SNSに踊らされているといっていいでしょう。。。
一方でfacebookの個人的な印象ですが、無理して自分を作っているユーザが多いような印象を受けます。「いいね」欲しさに自分の生活はこんな楽しいのだとアピールする感じですね。本当に楽しいならいいのですが、ただの飲み会であってもすごい話を引き延ばして大きく見せている感じが否めません。それに対抗して自分もこうでなきゃダメだと周りが思い始め、だんだんと同じように無理して充実している感を出しているのを傍から見ていると割と地獄です。
instagramの印象も同じです。無理して楽しいように見せている。インスタ映えのするものを撮るために高い料理を注文して、挙句の果てには写真だけ取って食べないという始末。恐ろしいほどインスタというサービスに踊らされていますね(笑)。facebookはインスタを買収したので似通ってくるんでしょうかね。
例えばTEDの講演でも壇上されている臨床心理学者のメグ・ジェイの本「人生は20代で決まる」で次のようなことを綴っています。
「心理カウンセリングを10年間20代に対して行ってきましたが、20代のブログやフェイスブックやツイッターを読むと、わたしのオフィスにいるときよりも、はるかに人生を楽しんでいるように書かれます。つまり、わたしの前では、ツイッターやブログで見せない顔を彼らは見せているのです。」
ツイッターやフェイスブックに依存しすぎると情報の多い時代に多くの情報を取り入れらるかもしれませんが、その情報に踊らされ、逆に時代遅れになる可能性もあります。周りが前進している中、見えない努力をしている中で、目に見える張りぼての輝きを載せることに必死になっていますから。
少し、スマホから離れてみることは大事だと思います。この世界はもっと美しく、画面からでは感じられないものが多くあるのですから。自分が好きだと思うことをしましょう。周りの意見に流されず、情報に操られるのではなく、情報を利用する側に立つことが大事です。
長文失礼。今回はこの辺で。ではまた。