■コスパの書 第1章 言の葉の福音 1節 「Fight Clubのコスパイムズ」

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映画「ファイト・クラブ」とは

デビットフィンチャー監督の「ファイト・クラブ」という映画をご存じでしょうか。

本作は1999年の映画です。

主演はエドワードノートン氏とブラットピット氏。

ざっくりとしたストーリーは、主人公がタイラーダーデンと出会い、ファイトクラブという喧嘩を行う秘密の集会を組織する話です。

本作に含まれるメッセージや思想は複数あり、カルト性も含まれた危険な映画でもあるのですが、

その中のメッセージの一つに

「消費文化の中で生きているのは本当に生きているとは言えないのでは?」

「本当に生きるというのは痛みを伴わないと生きているとは言えないのでは?」

というメッセージが含まれています。

「本当に生きるというのは痛みを伴わないと生きているとは言えないのでは?」というのは今回はおいておいて、

「消費文化の中で生きているのは本当に生きているとは言えないのでは?」というところはコスパ人間からすると非常に共感しましたので、そのことについて今回記事にしてみようと思いました。(「本当に生きるというのは痛みを伴わないと生きているとは言えないのでは?」という部分にも大きなメッセージがあります。)

今回は「ファイト・クラブ」の中で、ブラット・ピット氏演じるタイラー・ダーデンが言ったセリフの中からコスパ人間(コスパニスト)の僕が唸ったセリフをピックアップして紹介していきます。

というのも「ファイト・クラブ」の中でタイラーが言うセリフは哲学だからです。

映画自体は1999年の映画ですが、現代でも通用する内容になっています。

浪費を止めて、本当にそこにお金を払う価値があるかを考えてお金を出すという事が大事になってきます。

”物”でなく”自己投資”にお金を払ったり。

それではコスパイムズ溢れていたタイラーのセリフを見ていくとしましょう。

タイラー・ダーデンの言葉の中に見えたコスパイムズ

知的に見えたいという欲求に喝

話していて知的な主人公にタイラーがかけた言葉

I get it. Very clever.

How’s that working out for you?

(わかった。賢いな。それが何になる?)

「ファイト・クラブ」より

相手に知的に思われたいと思って知識を得るのであれば意味的に言うコスパは悪いって言われたよう思いました。

知的に見せて意味のある相手であればいいということですね。ビジネスをする相手とかね。

あくまで自分への投資として意味のある知識習得でないとコスパはよくないですよね。

だからこそ自分を知り、自分のゴールや目的を知るということが大事なのですね。

学歴や社会的なステータスは表面的な部分を測る表面的な尺度でしかありません。

いっぱい物を持っているのがいいとは思わないこと

家が爆破して”物”を失った主人公にタイラーが言ったセリフ。

Things you own end up owning you.

(お前は”物”に支配されている)

「ファイト・クラブ」より

とても深い言葉ですね。

そして、とても恐ろしいことです。

自分の生活を豊かにするために物を買っていたつもりが、その物に支配されているという事です。

いつの間にか承認欲求が優先され、物が増えれば生活が豊かになるという幻想に支配されるってことですね。

生活を豊かにするのはあなた自身の行動です。一歩を踏み出して努力とその努力を継続していく事だけです。

また、こちらの場面はミニマリストとして活動されているしぶさんの「手ぶらで生きる 見栄と財布を捨てて 自由になる50の方法」にもファイトクラブについての言及がありました。

本書では人生に本当に必要なものを取捨選択し、余計な選択肢を増やさず自分の人生をコントロールすることが大切だと記載されており、その一つの引用としてこの場面の言及がされていました。

物欲を満たすことで生きている実感をもたないこと

タイラーはファイトクラブのメンバーに以下のような演説をします。(長いです。)

Advertising has us chasing cars and clothes, working jobs we hate so we can buy shit we don’t need.

(宣伝文句に煽られて要りもしない車や服を買わされている)

We’re the middle children of history, men. No purpose or place.

We have no Great War, no Great Depression.

(歴史のはざまで生きる目標が何もない。世界大戦もなく、大恐慌もない。)

Our great war is a spiritual war. Our great depression is our lives.

(俺たちの戦争は魂の戦だ。俺たちの生活が大恐慌だ。)

We’ve all been raised on TV to believe that one day we’d be millionaires and movie gods and rock stars.

(テレビは「君も明日は億万長者かスーパースター」だと煽ってくる。)

But we won’t. We’re slowly learning that fact. And we’re very, very pissed off.

(だが違う。俺たちは少しずつそれを知り、俺たちは心の底からムカついている。)

「ファイト・クラブ」より

人間の欲とは限りないものです。

たとえ高い車を買っても、高いブランドものを買っても、その状態に順応していきます。

順応したらまた別のものが欲しくなる。

結局のところ宣伝文句の 「君も明日は億万長者かスーパースター」 と言われて希望をもって買っても、その先にあるのは自己承認欲求だけです。

つまり、物を買った先に喜びを感じられる機会は他人がその物に対して凄いって言ってくれる時だけってことです。

こんなコスパが悪い事はありません。

ブランド物の服を20万で買って、その見返りが凄いと言われるだけなら、それはただの認めてほしい人で「億万長者でもスーパースター」でもありません。

タイラー・ダーデンの哲学は道を間違える

「ファイト・クラブ」は本来”ファイトクラブのようなクラブは良くない”というメッセージの基に成り立っています。

なぜなら本作での悪役はタイラー・ダーデンその人だからです。

そして徐々にカルト的な組織にファイトクラブが変わっていったからです。

つまり、当初のタイラーの哲学は正しいという事です。

”物”に支配されないことは正しいです。

しかしだからと言って世の中に牙を向ける組織にするという選択肢を選んだところが間違いでした。

では僕らは何を選択するべきなのでしょうか。

それは、自分の自責の基でやるべきこと、やりたいことを見つけるという事です。

つまり、周りがいけないんだという事では無く、今の状況は自分が選択した結果あるものだという事を受け止めてやるべきこと、やりたいことに対して投資をしていくという事です。

その中でこれにはお金を払う価値があるのかを考えながら選択していく事でコスパ的な思考の基に自己投資ができていくのではないでしょうか。


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