皆さんはサブスクリプションというものを使っていますでしょうか。
サブスクリプションとは「定期購読、継続購入」を意味し、月額●●円のような形で利用するサービスの事です。
僕もサブスクリプションは利用しています。
今の世の中、サブスクリプションはたいていの人が利用していますよね。
そして、個人的にサブスクのサービスを作りたいと思っていましたので今回はこの本を読んでみました。
「サブスクリプションで売上の壁を超える方法」
「サブスクリプションとはなんたるか」→「サブスクリプションのポイント」→「サブスクリプションのヒント→サブスクリプションの作り方」
という流れでまとめてみました。
サブスクリプションとはなんたるか
まず、サブスクリプションとは上記でも記載した通り「定期購読、継続購入」を意味し、月額●●円のような形で利用するサービスの事です。
しかし、実際はそんな簡単に定義できるものではないようです。
この本に書いてあった「サブスクリプションとはなんたるか」をまとめて記載していきます。
サブスクリプションとは、顧客が商品やサービスを使い続けたい気持ちをつくること。
使い続けてもらうことで初めて利益が出てくるようなビジネスモデルなので、使い続けたい気持ちを作ることは当然大切ですね。
環境づくりが大切と言い換えることができると思います。
こうも書いてありました。
「定額利用・定期販売=サブスクリプション」ではない。
サブスクリプションと呼べるのは、定期的な利用があり、かつデータが活用されている商品・サービスのみ。
さらに
マーケティングでは「売れ続ける仕組み」と「買いたい気持ち」を作っていく必要がある。
とこの本では書いてありました。
「●●の機能でこんなに安い」「●●が今までのものよりさらにおいしくなった」「あの商品とは●●が決定的に違う」などといった他所との差別化や、機能性を押し出したマーケティング活動を展開するのはダメということですね。
従来の広告で機能の差別化を訴求しても顧客に振り向いてもらえないのが現実ですね。
顧客に買ってもらったら終わりではなく、商品やサービスを顧客に使い続けてもらう関係性をつくることが理想になってくるわけです。
そしてこの買いたい気持ちだけでなく、売れ続けるような仕組みも取り入れられるサブスクリプションが注目されるわけです。
サブスクリプションで、顧客データをもとに商品・サービスの改善を重ね、使い続けてもらい、顧客との関係性を深めて→「このサービス使っている自分って良いな」と顧客に思ってもらう流れですね。
サブスクリプションの特徴
従来の商品を作っては売るという商売の仕方とサブスクリプションは何が違うのかを個人的にを選んで本からピックアップしました。
1つめは、
クラウド型サブスクリプションは、商品やサービスの機能が積みあがって資産となり、それらも含めてマネタイズできる
です。
継続していく事で価値が増幅する特徴があるので、同時に改善していった機能などが資産になっていくのはとても分かりますね。
サービスの中の人だけでなくサービス自体も成長していくのはとても素敵です。
そして顧客の成長にも繋がればさらに素敵です。
2つめは、
サブスクリプションのKPIは「会員数」「稼働率」「単価」の3つ
です。
よく営業とかの成績でKPIとか見ますが、サブスクリプションのKPIは全然違いますね。
その人の実績ではなくサービス全体の実績という印象を受けます。
3つめは、
サブスクリプション型の組織は、顧客を中心に据えた円形の組織体制を敷く。
真ん中に顧客が立ち、その周りをぐるりとサービス進化、商品開発、マーケティング、営業、カスタマーサポートといった各部署が囲む、円い形をイメージすると良い。(これをカスタマーセントリックと呼ぶ)
です。
これこそ、ザ・サブスクリプションの特徴ですね。
こういうイメージ(絵)を頭の中に持ちながらサブスクリプションを創っていく事が大事に思えます。
4つめは、
旧来の営業は売れるまでが仕事だった。一方、サブスクリプションの営業は売ってからが勝負。
です。
古い営業体型をとっている企業は古びていくでしょうね。
そこにはただ売ればいいという思考で止まってしまうので、その先が見えないわけです。
そして最後、
売るまでがゴールではなく、変わり続ける顧客の成功に伴走し続けることがゴールになる。
です。
これこそ、サブスクリプションの真の特徴であり、目的でもありますね。
こう考えると、まず売ってから、伴走するという2つのプロセスを踏まなければならないので、扱い自体は難しいものなのでしょうね。
サブスクリプションのヒント
さて、次は実際にサブスクリプションをしていきたいけどどうすればよいのかというお話です。
僕もこの本を読む前までは「定額利用・定期販売=サブスクリプション」の認識をしていた人間ですので、実際にどういうサービスに落とし込むのかというヒントはとても興味ありました。
「ビジネス編」と「運営編」と分けて書いてみました。
ビジネス編
サブスクリプション・マーケティングのポイントは以下の3つだそうです。
✅「買う」から「利用する」への変化
✅データ活用による顧客体験の改善
✅顧客と企業による成功の共創
「『買う』から『利用する』への変化」についてはまあそうだろうって感じですよね。
環境を用意するわけですから。
「データ活用による顧客体験の改善」についてはその環境のPDCAサイクルを回すことを意味すると思っていますが、その顧客からのフィードバックを得られやすいような仕組みをあらかじめ設計しておくことをオススメしていました。
つまり、商品・サービスを作るときに顧客体験の方に目が行きがちなので、顧客の反応を計測することがおろそかになってしまうことを気を付けるようにと書いてありました。
ここ個人的にもおろそかになりがちなところかなと思うので、注意したいと思っています。
そしてこのフィードバックによって得られたデータについて扱いについてですが、ある仮説にたいして、数値化された定量データと顧客の声に代表される定性データの両面から、それぞれのもつ情報の偏りに気をつけて検証し、顧客の理解を深めていくように扱うべきとのことでした。
数値化された定量データに重みを置きがちな人もいらっしゃるんじゃないでしょうか。
サブスクリプションは環境づくりという意味でも、そのサービスという環境の中にいる顧客が居心地が良いのかを調べていく事はとても大事な事なんですね。
「顧客と企業による成功の共創」は環境を共に創っていくということでしょうか。
上述の「データ活用による顧客体験の改善」で書いたことに近いようにも思えますね。
共によりよい環境を創っていくことですから。
この本には成功については企業が顧客に押し付けるものではないと書いてあります。
改善されていく商品・サービスを利用し続けているうちに、顧客が「こんな体験がしたかったのだ」と得られるもの、それが顧客の成功。
サブスクリプションを選ぶ顧客は、商品やサービスを所有したいからではなく、使い続けて得られる成果に対してお金を払う。
顧客が本当に望む成功は何か、企業は顧客の成功を作るマーケティングができているかを常に考えなければならない。
運営編
さて、運営編です。
実際にサブスクリプションビジネスを開始して続けていくうえでのヒントだと思えるところをピックアップしてみました。
1つめは
サブスクリプションでは単価を上げることがゴールではなく、できる限り継続して使ってもらうこと
ですね。
うんうん、これやりがちになりそうですね。
収益を上げるために単価をあげがちってやつですね。
単価 < 継続 を意識していきたいです。
2つめは
一般的に、音楽や動画配信、ファッション、食品など、コンテンツや商品数の数が多いサービスでは、レコメンド機能のパーソナライズを強化することで、解約を未然に防ぐことができる。
顧客は「数が多すぎて選べない」「同じような商品ばかり」という状態にもストレスを感じてしまうため、顧客が使いやすいような工夫を設計しておくのがおススメ。
です。
レコメンド機能ですね。しかもパーソナライズ強化版のレコメンド機能です。
継続して使ってもらうためには情報は絞ってあげること、これ大切ですね。
3つめは
解約率を下げるうえで、忘れてはならない存在がある。それは、カスタマーサポート。
です。
顧客の声を聞くことに対する施策ですね。
解約率を下げるための施策とのことですが、改善するべきところがすぐに分かれば解約率の減少の対策になるってことです。
やはり、顧客の声を聞くことはサブスクリプションではとても大切なのですね。
サブスクリプションの作り方
ここではゼロからサブスクリプションを創っていくには?というところについて書いていきます。
何にもない状態からさあサブスクリプションを創ろうというのはハードルが高いですよね。
この本にはフレームワークが記載されていたのでまとめていきます。
サブスクリプションの事業をつくるフレームワークはPTCPPで構成されています。
✅P:ペイン(Pain)の発見
✅T:トライアル(Trail)で仮説検証
✅C:コアバリュー(Core value)づくり
✅P:事業計画(Profitability)
✅P:プロダクトマーケットフィット(Product Market Fit:PMF)
—
P:ペイン(Pain)の発見はユーザを「セグメント(属性)」「ニーズ(欲求)」「ビヘイビア(行動)」の3つの視点から分析し、それぞれのペインを発見していきます。
T:トライアル(Trail)で仮説検証ではペインが解消されているかを見ます。
C:コアバリュー(Core value)づくりでは選定したコアターゲットに対し、提供できる明確なコアバリューをしっかり決めることが重要になってきます。
P:事業計画(Profitability)ではビジネスとして成立するかを見ます。
P:プロダクトマーケットフィット(Product Market Fit:PMF)では商品・サービスをマーケットにフィットさせます。