前回まとめた、異文化コミュニケーションの後半です。
今回も「異文化理解力 — 相手と自分の真意がわかるビジネスパーソン必須の教養」を参考にさせていただいております。
この記事でわかること
異文化交流のための8つの道具の内以下の4つの内容と使い方と使う上での注意点
- 合意志向 vs トップダウン式
- タスクベース vs 関係ベース
- 対立型 vs 対立回避型
- 直接的なスケジュール vs 間接的なスケジュール
異文化コミュニケーションのための要素後半4つ
【全体の決定】合意志向 vs トップダウン式
誰がどうやって決断するか。
合意志向の文化では全員の意見を聞くので意思決定をするまでにかなりの時間がかかります。
しかし、一度決断ができると実行自体は速い。(全員が関わって決断したものなので変更がされないため)
なので、決断自体はとても重いです。
トップダウン式の文化では意思決定は個人(多くは上司によって)に委ねられます。
決断は早く、進行過程の初期段階で行われます。
決断の一つ一つは変更が可能なものなので、決断は気軽に変更される→実行までに時間がかかる。
ちなみに日本は階層主義で且つ超合意主義だそうで、階層主義のシステムと合意志向の意思決定という一見矛盾したパターンが日本に定着しています。
つまり、上司が旗振り役であるにも関わらず、決定は組織全体で行いがちということです。
日本は階層構造なので上司との距離が遠く、でも全体意見を聞こうとするわけだから、動き始めるのも遅いし、動きにくいですね。
少なくとも階層構造を平等寄りするとか、合意志向をある程度トップダウン式にするとかしないと良くないですね。
【信頼】タスクベース vs 関係ベース
信頼の構築方法の話。
頭で信頼するか、心で信頼するか。
頭で信頼するのは技術や確実性に対する確信に基づいている。(認知的信頼(cognitive trust)というらしい。)
心で信頼するのは親密さや、共感や、友情という感情に基づいている。(感情的信頼(affective trust)というらしい。)
信頼とは崩れるときは一気に崩れる。
だから関係ベースだと構築に時間がかかり、崩れるときは一瞬。
となるとタスクベース寄りになるのも必要なのだと思う。
一度、感情的信頼が築かれると、どんな文化的な失敗を犯しても、許してもらいやすくなる。このため働く相手がだれであっても感情的信頼性を築くための時間を割くのは良い事。
しかし、感情的信頼を築く方法はそんなに分かりやすくはない。
で、どうすればよいかというと、効果的な方法は共通の話題を持つことが良い。
だから、食事に誘うのは良い手。
ただ、頭で信頼する文化の人には食事では交流と仕事を混ぜないように気を付ける。時間を設定したら伸びないようにする。
【見解の相違の捉え方】対立型 vs 対立回避型
対立型は見解の相違や議論はチームにとってポジティブだと考えます。
表立った対立の結果、関係にネガティブな影響はないです。
一方で、対立回避型は見解の相違や議論はチームにとってネガティブだと考えます。
表立った対立の結果、グループの調和が乱れたりし、関係にネガティブな影響を与えます。
対立回避型の文化は表立った対立の議論したくないため、意見が出にくい。
その対策として以下があります。
- 上司が会議に出ない
- 意見と人格を分ける
- ミーティング前にミーティングを行う
- 対立の意見を言う時は「アップグレード」ではなく「ダウングレード」の機能を持つ言葉を使う
一つ一つ具体的に見ていきます。
上司が会議に出ない
対立回避型の文化では、同僚に対しては意見が言いやすいが、上司に対してはいいづらい。
だから対策としては会議に上司が出ないというのも一つの手。
意見と人格を分ける
例えばブレストを行う際に意見を求めるような形ではなく、各々に意見や反応をポストイットに書いてもらうなどすることで意見を誰が言うかではなく、集まった意見を全員で見ることができる。
ミーティング前にミーティングを行う
硬い会議の前に非公式のカジュアルなミーティングを設ける。
そこでは率直な意見が出やすい。
対立の意見を言う時は「アップグレード」ではなく「ダウングレード」の機能を持つ言葉を使う
アップグレードする言葉は意見を強める言葉で「とても」とか「間違いなく」とか
ダウングレードする言葉は意見を弱める言葉で「多少」とか「若干」とか
確かに日本はダウングレードの機能を持つ言葉を使うことが多いと思います。
議論で意見が出ずらいのは日本人あるあるですね。
会議が進まないし、表面的なもので終わってしまう。
どうにかしないとだめですね。
直接的なスケジュール vs 間接的なスケジュール
直接的なスケジュールの文化ではプロジェクトが連続的にとらえられます。
つまり、ひとつの作業が終わったら次の作業に進むといった感じで一つずつ進みます。
締め切りを重要視し、スケジュール通りに進むことが正義とされ、組織性や迅速さに価値が置かれます。
間接的なスケジュールの文化ではプロジェクトは流動的なものとされ、場当たり的な作業となります。
様々な事が同時に進行して、邪魔が入ったとしても受け入れられ、重要なのは柔軟性とされています。
この指標の対処は比較的容易なようで、時間にかっちりな文化では時間にかっちりにして、時間にルーズな文化ではそれに合わせるだけでよい。
まとめ
前半、後半に分けて異文化コミュニケーションについてまとめてみました。
まとめることでのアウトプットとなり、自分の中に一部定着したと思います。
ただ、ちゃんと定着させるためにさらなるアウトプットが必要だと思います。
自分の意見や、こうやって対応した方がいいのではという考えを実践し、またその結果を記事にする機会があればまとめようと思います。
今回はここまで。ではまた。。👋👋👋